夏休みがあけた9月の半ばのことだった。 僕は午後5時22分のバスに乗ろうと思い、バス停に向かっていた。 大雨で水溜まりができている。 トラックが来て水溜まりを通ったらひとたまりもない。 急ごう。 午後17時12分。 バスの10分前。 少し早く着きすぎたかな。 ベンチに座ろう。 そう思いバス停に近づくと、見たことのある人が居ることに気づいた。 あれは…あの人は水川さんだ。 またあの瞳をしていた。