結局、マネージャーと一緒に東京に戻ってきた。

母は最後まで反対していたけど、あたしはこのまま仕事を放り出すことはできなかった。



もうすぐsnow mist初のワンマンライブが開催される。

センターのあたしが急にいなくなったら、他のメンバーに迷惑がかかってしまう。



もう事務所のスタジオでの振り入れは全部終わっていて、会場のステージと同じくらいのスペースを取れる広い場所を借りてリハーサルする時期になっていた。

数日ぶりに戻ってきた寮の部屋で、あたしはベッドの上に大の字になって寝転ぶ。