「ちょっと保健室行ってきます」

私は席を立ち、教室から出た。

時々、訪れる息苦しさ。
この狭い教室の中にいると、息がしにくくなる。


走って飛び出た廊下は、静かでとても長く、真っ直ぐで。

ゆっくりと深呼吸しながら、保健室とは真逆の方向へ歩く。


黒い大きなバイクが見える。

2階から見て抱いていたイメージよりもずっと大きかった。


駐車場を抜け、ゴミ焼却所の横の階段に座った。

ここなら誰も来ないはず。

授業はあと20分。
授業も好きじゃないけど、休み時間も嫌い。