『あ…』
不登校を決め込んでから1週間ほど経った日曜、オレは初めてアミノに電話をかけた。
『あれ、武見?』
『あ』しか言ってないのに、なぜかアミノはオレの名を呼んだ。
『アミノ、今どこ?』
『家だよ。来る?』
なんて、アミノはのん気に聞いてくる。
『…え、ああ』
予想外の誘いに答えを用意していなかったオレに、アミノは家への道順を教えてくれた。
郊外の静かな住宅街。
緑がやたらと残っているところに、その家はあった。
ローマ字で『Amino』と書かれた表札の前で、オレは足を止める。
「ここか」
オレンジの濃淡を活かした素焼きの瓦屋根。
オフホワイトの塗り壁が、プロヴァンス風の洋館を明るく引き立てていた。
空はスカッと晴れ渡り、心地良い風が木々の間を抜けていく。
不登校を決め込んでから1週間ほど経った日曜、オレは初めてアミノに電話をかけた。
『あれ、武見?』
『あ』しか言ってないのに、なぜかアミノはオレの名を呼んだ。
『アミノ、今どこ?』
『家だよ。来る?』
なんて、アミノはのん気に聞いてくる。
『…え、ああ』
予想外の誘いに答えを用意していなかったオレに、アミノは家への道順を教えてくれた。
郊外の静かな住宅街。
緑がやたらと残っているところに、その家はあった。
ローマ字で『Amino』と書かれた表札の前で、オレは足を止める。
「ここか」
オレンジの濃淡を活かした素焼きの瓦屋根。
オフホワイトの塗り壁が、プロヴァンス風の洋館を明るく引き立てていた。
空はスカッと晴れ渡り、心地良い風が木々の間を抜けていく。