────だけど、月乃はなにか勘違いしてるっぽい。



俺、ホントは。



あんず先輩と……────。








……まあいっか。



とりあえず今は、好きって気づいたことで精一杯だ。



情けねーなぁ、俺。





放課後の教室で、カーテンが風に揺れる。


窓の淵が夕日に反射しきらめいて、チャイムが鳴った。



……よし、行くか。





俺も教室をあとにした。