あんな風に強引にしたのも、諦めるなって言ったのも……全部、


月乃が好きだからだ────。





嫌われてるのかなって思ったのだって、きっとそう。


石けんの匂いや、動作ひとつに心臓がはねたのもそう。





どんだけ惚れてんだ。




自分で自分が恥ずかしい。




思ったよりも俺は、鈍かったみたいだ。






月乃に好きな人がいるってわかって、ショック受けて初めて気づいた。





────でも、あきらめない。


何があっても、月乃にふり向いてもらう。



……俺がそう月乃に言ったんだから。



諦めるなって。