「ねぇ、期待してたのって俺だけ……?」





黒くて吸い込まれそうな、少し艶やかに潤んでる瞳。





「今日、2人きりだから……何かあるかもって思ったの、俺だけなの……?」





「……っ」






────ううん、違う。



そんなの……。






「────私だって……だもん」



「……え?」





不思議そうに見つめ、永澤くんはむくっと起き上がった。