「待ち合わせ7時半って言ったのに。もう28分だよ」 相変わらず不機嫌な様子で、ぶーぶーと頬をふくらませた。 「大丈夫だって。30分って言ったんでしょ?そのうち来るよ」 まあまあとなだめると、南緒はやっと落ち着いて。 「う、うん……。……好きな人なら、待ってるのも楽しいけどね」 頬をちょっとピンクに染めて小さくつぶやく。 ……恋する乙女って感じ。 南緒はやっぱり可愛い。