「あれ」




ふとトイレの前にいる2人に目がとまる。




あの顔は……あんず先輩。




……と、永澤くん???





え、なんで……。








「────まぁ、とにかくそーゆーことだから。ちゃんと来てね!」


「────おう」



ダメと分かっていても、思わず耳をすましてしまう。



先輩なのに、タメ語なんだ……仲いいのかも。



なんの用事だろ。



気にならなくないはずないよ。



そーやって盗み聞きしてるうちに、あんず先輩、たたたって走ってどっか行っちゃった。



て、うわ、永澤くんがこっちに歩いてくる……!!!!!!



逃げなきゃ!



おしゃべりに夢中な南緒とエンジェルちゃんを置いて、逃走行動にでる。



だって恥ずかしくて、永澤くんから逃げたくなるんだもん。



本能に従うまで!