「俺ねぇ、奏人ってゆーの。……か、な、と」 自分を指さしながら、へへ、とまた笑って。 よく笑う人なのかなぁ……。 「母さんのお腹にいる時ね、道を散歩してたら、どこからともなくキレーな音楽が流れてきたんだって。 んで、これは運命だ!って母さんが思ったらしくて。 こんな素敵な音楽を人生において奏でられるような、 そんな人になって欲しいって、つけたんだって」 愛おしそうな声で、ひとつひとつ言葉にしていく。 ……このひと……家族、大好きなんだなぁ。 仕草とか、目線ぜんぶから伝わってくるよ。