「お前なぁ~日直だろ?やってくれよ、先生忙しいんだよ」


そんなこと言われたって……。

生徒会室って言ったら、絶対生徒会長、いそうじゃん……。

あの人苦手だし……。



『人は見かけによらない』



なんだか寒気がするんだもん。




「生徒会長……もう帰りましたかね…?」

「あぁ、あいつならさっき昇降口にいたから帰ったんじゃないのか?」

「それなら……」

いいかな。重そうだけど……。

「行きます…」

「おぉ、そうかそうか。ありがとな佐藤!!」

かばじぃは、私の背中を叩いてきた。






私は、かばじぃから本を預かって生徒会室に向った。

「………」


どうしよ。

性と過失の前まで来たのは、いいものの……私の両腕が本で納まっているというのに、ドアが閉まってるっていう……。

どうにかして開けようとしたとき。



ガラッ

ドアが開いた。


あれ?私まだドアに触れてないんだけど……。


本で目の前がはっきりしない私は、誰が開けてくれたのかさっぱりわからない。





「あっありがとうございます!」