遥か~新選組桜華伝~



土方さんの覚悟を、私は甘く見ていたのかもしれない。


あなたが見ていた未来は、生きるとか死ぬとかそんなんじゃない。


いつだってこの国の未来を、平和な日本を思い続けている……。


土方さんも、新選組も、敵となる倒幕派の人たちだってみんな同じ。


私にとっての幕末は彼らにとっての"今"。


未来がわからないからこそ考えてはぶつかって、戦って。


そうやって手にしてきた未来が私にとっての"今"。


彼らが望んだ平和な未来は、私の生きる時代でちゃんと叶えられている。


きっと土方さんはそれ以上を望まない。


たとえ何を失うことになってもー……。


「そうですよね……!
変なこと聞いてごめんなさい!」


溢れてきた涙を袖で拭って、なんとか笑顔をつくった。


「じゃあ私、戻りますね!」