遥か~新選組桜華伝~


私……。


もう、この想いを抑えきれないよ……。


神様がいるのなら許してほしい。


この想いを伝えることを……。


例えそれが許されないことだとしても、運命に欺くことになっても。


きっとあなたなら受け止めてくれる。


私を信じてくれる。


そう、あなたが思わせてくれたから……。


「おき…たさん…っあのね……」


いざ喋りだそうとしても、涙と嗚咽のせいでうまく喋れない。


「私…ほんとはね……。
恐かったのっ。一人で寂しかったの……っ」


「……はい」


「だからほんとは嬉しかったっ。あなたが来てくれて嬉しかったっ」


言葉もめちゃくちゃで全然かっこよくない。


「こんなこと言える立場じゃないけど……」


それでも今───。


伝えたい。