遥か~新選組桜華伝~



真っ直ぐに見つめ、そして。


「誓います。
この命をかけて、あなたを愛することを」


今までにないくらい愛おしげな表情を見せた。


「あなたが好きです、遥さん」


沖田さんの瞳から、流れた涙が一筋。


光に照らされたその雫は、いつか見た満開の桜よりもきれいで……。


「……っ」


もう、目が離せないの──。


「おきた…さん……」


あなたの想いは、まっすぐに心に届いた。


───何度だって否定してくれる。


化け物である私のことを。


───いつだって信じてくれる。


私でさえ信じれなかった私のことを。


あなたは誰より純粋で優しい人。


そんなあなたに愛されて、幸せ。


私はすごく幸せ。


ねぇ、沖田さん。


「ありが…と……」


溢れる涙と同じように、奥から熱いものがこみ上げる。