遥か~新選組桜華伝~



苦しそうな彼を見ていると、辛くて目を背けてしまいたくなる。


でも、目を反らしちゃいけない。


私を守るために必死に戦ってくれているあなたのこと。


震える手を祈るように握りしめ、見上げる。


ギィンッ!


刀のぶつかる音がして、お互いが後ろに飛びのいた。


ザッと足でブレーキをかけて、一呼吸。


遥空が沖田さんを見据える。


「何故……。
そこまでして遥を守ろうとする?」


「……はっ…ぁ…」


息を切らしながら顔を上げる沖田さん。



「長州の人間は、貴様ら幕府の敵だろう?

しかも遥はただの人間じゃない、人殺しの力を持った化け物だ。

治安を守る新選組が、化け物を守ってどうする気だ」


「……っ」