遥か~新選組桜華伝~



もう誰も傷つけたくなくて、新選組を出てきたのに。


逃れられない。


桜華石の、呪いにも似た運命から。


恐い……恐いよ……っ!


「……行くぞ」


低い声で言って、遥空が向かう方に指をクイッと曲げる。


と、マリオネットのように、勝手に足が動き出す。


私にできることは、もう何ひとつ見つからなくて。


お願い、誰か。


助けて……。


絶体絶命の状況で、気づけば思い浮かべていた。


″沖田さん……″


いつも私を守ってくれる、あなたの姿を。


──ほんとうは……。


願っていたんだ。


あなたが……助けにきてくれることを。