遥か~新選組桜華伝~



「これから長州の名を背負って幕府と戦うんだ。
遥ももちろん協力してくれるよな」


そんなふうに言われても頷くことなんてできない。


遥空や高杉さんに協力するということは、新選組の敵になるということだ。


彼らを裏切るなんて、対したくない。


たとえ傍にいられなくても。


仲間じゃなくなったとしても。


私にとって、新選組は大切な仲間。


それだけはずっと───。


ずっと、変わらないから。


「なんだ。まだ新選組に未練があるのか?
池田屋で見ただろう?沖田の人斬りの本性を……」


遥空が高杉さんの横に立って、微笑みながら見下ろしてくる。


「……」


沖田さんの人斬りの本性……?


敵に向かう彼の恐ろしさは、出会ったときから知ってる。


でも彼が剣を取るのは、いつだって誰かのため。


近藤さんや土方さん、新選組の仲間、町で困っている人々。


そして……私のため。