遥か~新選組桜華伝~



「え……?」


真正面に遥空が瞳を尖らせるのが見えて。


「貴様自身が死ぬんだ」


私が……死ぬ?


「うそ……」


氷りついたように、体が動かなくなる。


「ずいぶんな驚きようだな。
まぁ知っているはずもあるまい。教えてやろう」


遥空は私の手から石を取ると、それを目の前で見せてきた。


「桜華石とは、選ばれし者の命そのものだ。
この桜色は貴様の残りの命を現している」


「私の残りの命……?」


石を透かして、遥空が口角を上げるのが見えた。


「貴様はその命を代償に、石の力を使うことができる。
だから力を使ったら色が薄くなっただろう?」


「……っ!」


はっきりとした桜色だったのに、今は透き通っている。


色が薄くなったのは気のせいじゃなかったんだ……。