遥か~新選組桜華伝~



石を投げようとした瞬間、後ろから手首を押さえられていた。


「何をしている?」


「……っ!?」


聞き覚えのある低い声に、振り返る。


見えたのは金髪の髪に、真っ白な羽織を羽織った男の人。


桜華石と同じ桜色の瞳……


「遥…空……」


今、一番会いたくない人が目の前にいた。


「どうして……ここに?」


私の質問には答えず、遥空は私の手元をじっと睨んだ。


「貴様、桜華石を捨てようとしていたのか?」


私の手首を掴んだまま、険しい顔で覗き込んでくる。


「あなたには関係のないことで……痛っ!」


手首を強く握られて、痛みでギュッと目を瞑った。


「関係ない?笑わせるな。
その石を捨てたらどうなるかわかっているのか?」