「あぁ!そういえば自己紹介してなかったな。
俺は春風(はるかぜ)!長州の侍さ!」
ニカッとvサインを向けられた。
「……っ!」
″長州″という単語に、体がゾクッとなった。
この人……
春風さんは……遥空の仲間かもしれない。
新選組の者だって気づかれないようにしなきゃ……!
「おまえは新選組のとこの女子だろう?」
「なっ」
なんで知ってるの!?
勢いよく、春風さんのほうを向く。
「はははっ、すごい驚き方だな。
まぁ無理もない。俺は遥空の仲間だもんな」
遥空……!
「離してくださいっ!」
思わず手を払って、睨みつけた。

