★将夜side★

桜は手紙にこだわる。

俺は過去を引きずるよりも未来を考えるタイプ。

別に過去を振り返ることは悪いことじゃないと思う。

だけど、後悔なんて、感慨なんて、そんなことは誰でもできる。俺はそう思う。

そこから先どう進むかそれを考えさせてくれるのが過去だと思っているからだ。

昨日のこと夢だと思っていたけど、手紙でわかった。

だけど、なぜそれなのに・・・

言葉だけでは不安なのかもしれない。そうふとおもった。

「だって・・・小鳥遊先生が書いてくれたから・・・」

うつむきながら桜は答える。

それは答えになってない。