「家につきましたよ。」

タクシーの中で寝ていたようで桜の声で起こされた。

「すまんな。運転手さんいくらですか?」

俺は運転手さんにお金を渡して桜は乗せて帰すつもりだった。

が、俺が降りると桜も降りてきた。

「帰らないのか?」

「心配ですから。少しだけ看病しますよ。」

そう少しだけ笑顔で答える。

風邪のとき好きな人の笑顔は一番の薬なんだと思う。と少し思った。