「えっと..クリーム色の髪で、肩くらいまでのボブの子」
「へぇ、そうなんだ」

私も会ってみたいな、なんて言ってるけど...
きっと、自分の事だなんてこれっぽっちも思ってないんだろうな。

「ていうか、わたあめ食っちゃえよ」
「あ、うん。そうだね」

そういえば裕美も好きな人いるって言ってたよな。
...誰、なのかな。

「あっ悠ちゃん、チョコバナナ。買ってくるねー」

そう言って一人で走って行く。
ホラ、女の子一人で人混みの中とか...

危ないでしょ――――

そう言おうと伸ばした手が、

まさか


まさかこいつに止められるとは

思ってもなかった。


「よう、久しぶりだな。悠」





――――――――颯人。