第一志望の高校に落ちた。


中学校3年間、部活と塾の両立に散々苦労してきた僕にとってそれはとても辛いことだった。


僕の第一志望の高校は京都府内屈指のトップ校であり、倍率も年々上がっている超人気校でもあった。


京都府の公立高校の受験システムはありがたいことに、前期選抜と中期選抜といって2回受験ができるシステムであった。もちろん、どこを受けてもいい。


しかし、僕の第一志望校は残念ながら前期選抜のみの募集だったのだ。


僕は肩を落とし、とりあえず開示請求をしてから泣く泣く家路についた。


合格発表の際、あの女と出会っていたかどうかは覚えていない。
もし、この時に出会っていたなら僕は中期選抜の受験校を変えたかもしれない。