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------- Yusha's side ------------------------------------


「…リンちゃんのところにいたりして、なんてね。」
「………いや、可能性がないわけじゃないな。」
「えっ。」
「ちょっと、行ってみるか。リィト、飛べそうか??」
「うん。……って、えっ!!待って!」
「……早く行かないと、リンが危ない。」
 


 もし、リンのところに写真のリンとそっくりなヤツがいたとして、そして、もう2人が接触していたとしたら、ただの通達なわけがない。きっとこの写真のヤツに何かあるはずだ。そう考えた。

「『聴声者(ヴァイセ)』」

 リィトの羽が現れる。リンの羽とは形が違うが、真っ白なきれいな羽だ。
 …俺のなんかのとは違って。




------- Leato's side -------------------------------------

「眠りと飛躍の精霊よ。我が身に力を宿し、大空を駆け上がる糧となれ。先駆者の力よ、我が身に宿れ。『暗殺者(ストロガン)』」


 ユーシャの背に黒く靄のようなもの、いや黒い炎が羽のようにのびている。正直、悪魔の羽より迫力があると思った。

(…私たちと羽が違う。羽の現れ方も…。)
「怖い??」
「えっ。」
「羽、こんなに黒いしさ。みんなと違うしね、いろいろと。こうしないと、俺の羽って出てこないんだ。これも、アイツがこの世界の人と見分けをつけるためかな。」
「ユーシャくん……。」
「こんな羽だからさ、まだリンに見せたことないんだ。いつもは、こっち使ってるんだ。」
「こっち??」
「………。」

 ユーシャくんが右手を出す。すると、スッと真っ赤なりんごが出てきた。

「リィト、触ってみて。」
「う、うん。……あれ??」

 りんごに触ろうとしたが、すり抜けてしまった。ストロガンの特徴からして、このりんごの正体は…。

「幻覚?」
「そう。見えるはずのないものを見せる魔法だけど、見えるものを違う姿で見せるのも幻覚だよね。この原理を使って、他の人から見える羽の形を変えてるんだ。」
「…なるほど。」
「でも、これって結構魔力使うから、速く飛びたいときは使えないんだよね。今は急ぎたいから、魔法なしで飛ぶよ。……行こうか。」
「うん。」