まるで、熟した林檎のような恋でした。






「どうしたんですか?」



面食らって上ずった、可愛い声音とか。


ダボダボなカーディガンの袖からひょっこり出してる指先で、未だに赤い顔を冷ましてる仕草とか。


向かい合って、俺を見つめている、真っ直ぐな眼差しとか。



全部、全部、好きなんだ。

目の前にきみがいるだけで、こんなに胸をときめかせてしまうくらい。




猛ダッシュしすぎて荒くなった呼吸を、ゆっくりゆっくり整える。


答えのわかりきった告白をするのは、ひどく不安で、逃げたしたいけれど。



諦める。

その選択肢を、今は、選びたくないから。



自己満足でも、伝えさせて。




「好きだ」