まるで、熟した林檎のような恋でした。





もしかしたら、俺は、きみを見つける天才なのかもしれない。


それとも、きみのトリコになった副作用なのだろうか。



一方的だけれど、きみを見れたことが幸せで。


心拍数がどんどん上昇していく。




「幸?」



無意識に立ち止まっていた俺を不思議に思って、遥陽も少し先で止まる。


視線は、きみを離さない。離せない。



遠目でもわかるよ。

白く澄んだ、きみの顔。



きみもこっちを見て、俺に気づいてほしい。


それは、わがままだろうか。




鼻の奥を、林檎の香りがかすめた。




「幸、どうした?行くぞ」



遥陽の声は、届かない。

俺の想いも、届かない。




……あれ?


小佐田、誰かと喋ってる?