まるで、熟した林檎のような恋でした。






「早速チャンス到来じゃん」


「……ちゃ、チャンス?」



今度は碧がボールを突く。



「そう、あんな風に」



空いてるほうの手で、俺たちのいるところとは真逆の方向を指差した。


後ろを向いたタイミングで、部長がかっこよくゴールを決める。

仮入部と見学の1年の歓声が反響した。



「幸もかっこいいとこ見せれば、小佐田ちゃんも『きゃーっ、素敵ー!』ってなんじゃね?」



小佐田の真似が似てなさすぎて、イラッときた。が、言われてみればそうかもしれない。


ていうか、小佐田の黄色い声を浴びたい。



だけど。


「で、できるかな」


自信がまるでない。



「いつも通りやればいけるっしょ。幸って何気にシュート成功率高ぇじゃん」


「それはお前のほうだろ」