予想が、確信に変わる。
もしかして、本当に……。
「あ、あの」
「ん?」
「やっぱり、小佐田りんご……さん、って部長の妹だったんすか!?」
驚きながら聞けば、
「そうだよ?え、もしかして知らなかったのか?」
と、キョトンとされた。
隣から「ふーん。やっぱりな」という相槌が落とされる。
ま、まじか。
いや、予想はしてた。……してたけど、実際に事実だと明かされると、多少なりとも衝撃を受けるというか、なんというか。
「まっ、これからもイモウトと仲良くしてやってくれよ」
「は、はい!」
「……だが、」
急に部長の眼差しが、冷たくなった気がした。
口は笑っているのに、眼が笑っていない。
こ、怖いっす。
「イモウトが可愛いからって、惚れるなよ?」
今度は「はい」と返事できない。
部長って、シスコンだったんだ……。
「……相変わらず、愛が重いな」
動揺に囚われ、碧の呟きは全く拾えなかった。
すいません、部長。
もう手遅れです。
既に惚れてます。