まるで、熟した林檎のような恋でした。





「俺的には、もうちょい頑張ったほうがいいと思うぜ?」


「頑張るって、例えば?」


「んー、連絡先聞くとか?」



れ、連絡先!?

さらっと聞けたら苦労しねぇよ……。



「そういうのはもっと仲良くなってから……」


「じゃあ当分先だな~」


「おい」



クツクツ喉を鳴らす碧を、恨めし気に睨む。


……まあ、俺自身も、そう思うけどさ。




食器返却口に着くと、


「あっ!」


ふと前方から一音が放たれた。



ん?



「こんにちは。昨日振りですね」



声のした方に視線を移した先には、好きな子――小佐田がいた。