まるで、熟した林檎のような恋でした。





達成感に満ちている俺とは正反対に、碧はぽかんと口を開けている。



「え……えええ!?」


驚きすぎだろ。



「まじか!?え、ちょ、詳しく詳しく!」


「詳しく?えーっと……」



「おい、碧、幸!!」



ここで話そうか迷っていたら、突然名前を呼ばれた。厳しい声音に、思わずビクッとなる。



こ、この声は……


「……ぶ、部長」



こちらに駆け寄ってきたのは、小佐田 世【オサダ セイ】先輩。



我がバスケ部の部長を務めている3年。部長なだけあって、やはり一番バスケがうまい。


黒髪と切れ長の目が特徴の誠実そうな外見は、責任感の強さを物語っているよう。




……ん?

小佐田?


あれ?小佐田って、もしかして――。