まるで、熟した林檎のような恋でした。





「しかも、変な顔してたし」


「それは絶対してねぇ」


「いや、してた」



こーんな顔!

と、腑抜けた表情を大げさに作った。


……どんな顔だよ。嘘だろ、ぜってー。



「やらしいことでも考えてたんじゃねぇの?」


「はあ!?」



ふざけたことを抜かしやがる碧に、怒りのパスを送る。

ばっちり、しっかり、きっちり、受け止められてしまったが。



「ち、違ぇからな!?んなこと考えてねぇからな!?」


「そんな否定すると逆に怪しいぜ?」



じゃあどうしろっつーんだよ。



耳の後ろが熱い。

あぁ、今俺の顔は赤いだろうな。



――赤から連想して、真っ赤に染めた頬を緩めて微笑む小佐田が、脳裏を過った。



よりいっそう、身体が熱くなる。顔の赤みが濃くなって、もう大変だ。


これじゃあ、余計、碧に怪しまれちまう。