まるで、熟した林檎のような恋でした。





……あ。

そうだ。


もう暗いし、途中まで送るのはどうだろう。


でも、初対面も同然の相手と一緒に帰るのは、ちょっと嫌だろうか。



い、いや!なんでも行動しねぇと!


あ、けど、断られたら辛い……。



ここは間を取って、遠回しに匂わせて、いけそうだったら誘ってみよう。



ヘタレだな!!

と、碧につっこまれた幻聴が聞こえ、すぐさまかき消した。


うっさい、碧!余計なお世話だ!




「あ、あのさ、」


「はい?」


「もう外暗いけど……だ、大丈夫?」



言い方がややどもってしまったが、仕方ない。緊張してるんだ。


それにしても、我ながら遠回しすぎやしないか?これで匂わせられるのか?ただ心配してるだけじゃないか?



「ご心配ありがとうございます。でも大丈夫です!」



俺の不安は、見事的中した。

……残念。