まるで、熟した林檎のような恋でした。





小柄な体を、ぎゅっと抱きしめた。


多分、この体勢じゃ、俺の心臓の音を聞かれちゃうな。まあ、いいや。



きみになら、いいよ。




「終わりにできなくて、諦めきれなくて、ごめんな。自分勝手で、ごめん」



そう言うと、腕の中で頭を振られた。



次の恋なんかなくていい。

“終わり”なんか来なくていい。



俺は、きみがいい。


きみじゃなきゃ、嫌だ。




「好きだ」




熱い耳に唇を寄せ、囁いた。


すると、耳はもっと熱を帯びていく。



「私も、好きです。大好きです!」



胸に頬をすり寄らせながら、小さな手で背中にしがみついた。


その仕草すら可愛くて、愛おしくて。



無意識に、抱きしめる腕を力ませていた。