まるで、熟した林檎のような恋でした。






「もし本当にもう諦めたなら、今度は私がいっぱいアピールします!好きにさせます!」



りんごちゃんの目元は、拭いすぎて、赤く腫れている。


濡れた頬も、髪の毛から覗く耳も、綺麗に熟れていた。



「だから、また、私のこと意識してください」



『あわよくば俺のこと意識してくれたら、って』



まただ。

また、リンクする。


俺の拙い言葉より、ずっと真っ直ぐで直球だ。




こんな告白……嬉しくない、はずがない。




「さ、らしな、先輩……?」



さっきから、心臓がうるさい。

身体も熱くて、視界も悪い。


とうとうりんごちゃんの姿が、まともに見れなくなってしまった。


代わりに、ツー、と何かが頬を伝った。



「なんで、泣いてるんですか?」



……そうか、俺、泣いてるのか。我ながらダサいな。