まるで、熟した林檎のような恋でした。






「遥陽もそう思うよなー?」


「あ、ああ」



碧から唐突に話を振られ、若干たじろいだ。



「幸から話を聞く度、すげぇなって思ってた。友達のひいき目なしに、お前は全力で頑張ってたよ。俺たちが保証する」



好きな子は、ダサい俺なんか知らなくていい。


友達が、俺の努力を認めてくれたなら、それだけで充分なんだ。



「……ありがとな」



照れ臭くなって、髪をかきあげた。


耳上を、真っ黒な髪の毛が垂れていく。




……そうだよな。俺、頑張ったよな。


初めてだらけで混乱したり悩んだりしたけど、初めてにしちゃ頑張った、頑張った。



自己満足。自己完結。

ちゃんとできているはずなのに、なんでだろう。


心にぽっかり穴が空いたみたいに、虚しいんだ。