春と夏の中間、ほのぼのとした暖かな日。
薄い雲が、群青を流れる。
だだっ広い空の下。
屋上の一角にて。
短い昼休みを過ごす。
先ほど購買で購入したカツサンドを、豪快に頬張った。
よく噛み、ごくりと飲み込んで、話す。
「俺、ちゃんと宣言してきたぜ。『もう、終わりにするから』って」
周りには、碧、遥陽、要。
いつものメンバーには、いろいろ協力とか応援とかしてもらったから。一応、報告しとく。
昨日の昼休みはバスケ部のミーティングがあり、皆に報告する機会がなかった。
碧には先に言っておこうかとも思ったが、どうせなら皆一緒の時に打ち明けたかった。
りんごちゃんとのデートから、2日。
面と向かってけじめをつけてきたつもりけれど、未だに傷心は癒えぬまま。
観覧車で、俺はちゃんと笑えていただろうか。
いつも通り、振る舞えていただろうか。