まるで、熟した林檎のような恋でした。






「だって、好きなんでしょ?」



さも当たり前のように問われる。




「更科先輩のこと」




息を、呑む。


一瞬、周囲の雑音が遮断された。



「……な、んで」



喉の奥から絞り出し、問い返す。



なんで、そう思うの?



だって、私、麻莉ちゃんには好きな人がいるって相談したじゃん。世くんだとは、隠して。


勘違いだったとしても、私は昨日までずっと、世くんのことが好きだと思っていた。



なのに、更科先輩が好きだと推測されたのは、なんで?




「りんごの言う『好きな人』が誰かはわからないけど、更科先輩といる時のりんごを見てたら、そうなんじゃないのかなぁって思って」