まるで、熟した林檎のような恋でした。






「見た目はすごく頑張りました!あ、更科先輩がお米派かパン派かわからなかったので、おにぎりとサンドイッチ両方を作っちゃいました」



照れて、両手の指をじぐざぐに組んでる仕草にも、照れてる内容にも、どっちも胸キュンしてしまう。


俺を萌え殺す気かっ!



りんごちゃんの言う通り、3箱もあるお弁当箱の1つには、三角おにぎりと卵のサンドイッチが詰められていた。



もう2箱には、おかずがぎっしり。


まっ黄色の卵焼き、たこさんウインナー、ジューシーな唐揚げ、ベーコンのアスパラ巻き、丸くお団子状のポテトサラダ。他にもたっくさん。



花畑にだって負けない、彩の豊かさ。

見た目だけで、料理上手が伝わってくる。




「世くんにも味見をしてもらったので、味は問題ないと思います。……多分」



チクリ、チクリ。

心臓の奥深くまで、トゲにえぐられて、痛む。



そっか。部長はりんごちゃんとひとつ屋根の下で暮らしてるから、いつでも手料理を食べられるのか。


……いいな。羨ましい。