まるで、熟した林檎のような恋でした。





気に入ってもらえたみたいで、嬉しい。


連れてきてよかった。




りんごちゃんは、そうっと慎重に両手を伸ばし、桃色の花を一輪を包み込んだ。


それはそれは大事そうに。



あれは……ユリだ。

花言葉は「純粋」。


りんごちゃんにぴったりだ。



ちなみに、何が植えられてるか、何が咲いているのか、花言葉は何か。全て、調査した。事前準備は万端だ。




俺たちは、花畑の周りに沿って、散歩した。


美しく咲き誇んでいたり、早き咲きたそうなつぼみを見つけたり。


りんごちゃんと並んで、1輪1輪、ゆっくり眺めていく。




「綺麗ですね」



夢中になって数歩先を行く、りんごちゃんの横顔を見据える。



「……ああ、綺麗だな」



どの花よりも色鮮やかに、綺麗に微笑むきみが、一番。


だけど、俺の視線も呟きも、届かない。