両肩を上げて俯いたりんごちゃんを前に、今更はぐらかすのもおかしい。
ここは開き直って、ちゃんと伝えよう。
「せ、制服も似合ってたけど、私服はなんか新鮮で、すごく可愛い……です」
カタコトの敬語になってしまったのは、愛嬌ということで見逃してくれ。
こういうの、慣れてないんだ。
多分、碧なら、もっとスマートに言えたんだろうな。
「あ、ありがとう、ございます」
「は、はい……」
「更科先輩も!」
「え?」
「更科先輩も……その……か、かっこいい、ですよ?」
ズキュン、と。
既にやられた心臓に、追い打ちをかけられた。
完全ノックアウトだ。
「っ、あ、ありがと」
紅潮した顔を片手で覆って、目を逸らす。
さすがにもう耐えられん。
あー、なんでだろ、暑いなー。
今日は過ごしやすい気候じゃなかったっけ?
暑くて、熱くて、熱中症になっちまいそう。



