まるで、熟した林檎のような恋でした。





陽気に喋る2人をよそに、俺は遥陽と並んで窓側に寄りかかった。


窓に、雨粒が滴る。




「……諦めることにしたんだな」



まるで毒が遥陽にまで感染してしまったかのように、消え入りそうな独白だった。


小さく頷いて、横を見やる。



「遥陽は、どうすんの?」

「俺は、」


一拍置いて、眉根を寄せた。



「まだ、諦めきれねぇ」




いつになったら、晴れるのだろう。



雨が止んだら、虹は架かるだろうか。


誰に対しても平等に、光は照らされるだろうか。



約束してくれたなら、諦めたりなんかしないのに。




「そうやって曖昧にせず、はっきり言えるとこ、俺はかっこいいと思うよ」



お世辞じゃないぜ、と付け足せば、遥陽は照れたみたいに目を細めた。