まるで、熟した林檎のような恋でした。






「ふーん。で?デートってどこに行くんだ?」


「あ」


「……まさか、考えてなかったとか?」



ご名答。

大げさに項垂れたら、要は「しゃーねぇなぁ」と困ったように笑った。



デートの詳細より、もっと聞きたい箇所があったはずだ。


どうしてそう思ったのか、何か起こったのか、何に傷ついたのか。


だけど、要は詮索せずに、過去より“俺がこれからしたいこと”を考えてくれる。



碧、寛大っていうのはこういう奴のことを言うんだよ。まあ、お前もちょっとはそうかもだけど。




「デートっつったら、やっぱ遊園地だろ!」


「水族館とかもよくね?」


「それなら、映画は!?今、超面白いやつやってんじゃん!」


「あー、あれだろ、あれ!」



おい、要、碧。

話が大きく、そりゃもう急カーブでそれまくってんぞ!



今話題のアクション映画の話題に花を咲かせる2人に、遥陽は呆れ顔になる。