まるで、熟した林檎のような恋でした。







保健室に到着したが、肝心の先生がいなかった。



とりあえず、空いてるベッドに寝かせる。


布団をかけ、水を湿らせ絞ったタオルを額に乗せる。



これで少しは楽になったらいいんだけど……。




「はぁ、はぁ……っ」



寝苦しそうに息を漏らしてるりんごちゃんに、俺は何もできない。



俺は本当に、ダメダメだ。



もっと早く、違和感の正体を察知できていたら。

りんごちゃんが倒れる前に、助けられたかもしれない。



自分のことに手一杯で、大事なことを見過ごしていた。




「何やってんだ、俺は」



自嘲しか、こぼれない。


こんな俺を、りんごちゃんが好きになってくれるわけないじゃないか。





「……更科、先輩?」



うっすら、瞼が持ち上がる。

熱のせいで、またすぐにとろん、と下がっていった。