「よっしゃ!」
まだ試合自体は終わっていないが、小さくガッツポーズをする。
ハーフタイムでしっかり休憩して、第3クォーターもこの調子で頑張ろう!
今のシュート、りんごちゃんは見ていてくれただろうか。
緩む口元を引き締めながら、ギャラリーのほうに目を向けた。
「りんごちゃ……」
「りんご!?」
土浦の焦りに、遮られた。
けれど、今の俺には、届かない。
瞠【ミハ】る視界に、映る。
ゆらり、と体が傾いた、りんごちゃんが。
自然と走り出していた。
「ちょっ、幸!?」
呼び留める碧を振り切って、ギャラリーへ。



