まるで、熟した林檎のような恋でした。





大盛りだったかつ丼が、あっという間に半分以下になった。



「芹沢先輩って、いっぱい食べるんですね」



麻莉ちゃんが意外そうに呟く。


私も同じこと思ってた。

第一印象って当てにならないな。



「明日は練習試合があるから、昨日と今日は特に練習がきついんだよ。だから今のうちにいっぱい食べて、スタミナつけねぇと!」


「練習とか関係なしに、いっつもそんくらい食ってんじゃん」


「まあな~」



むしろおかわりする勢いだろ、と更科先輩が呆れ顔で付け加えた。


えっ、そうなの!?男子の胃袋って無限大だ……。




「明日、練習試合があるんですか?」



ふわふわな卵とチキンライスを一口分スプーンに乗せながら、麻莉ちゃんは気になっていたのであろうポイントを突いた。


パクリ、食べる。絶妙な美味しさに、スプーンが止まらない。



「ああ、1年が入って初の試合だ」


「頑張らねぇとなぁ」



金曜日である今日、試合前の最後の練習をするのか。


明日、土曜日に試合、か。

世くんは部長だし、多分レギュラーだよね。



……観に行きたいな。