まるで、熟した林檎のような恋でした。





仮入部期間……そんなに前から、麻莉ちゃんは芹沢先輩のことを……。



なんで気づかなかったんだろう。


麻莉ちゃんから「好き」って気持ちが、ひしひし伝わってくる。




「なんか、すごく、かっこよくて……」



声が、詰まった。

かと思えば、スプーンを放して、顔の両サイドを手で覆った。



「まさか、ほんとに、たった一瞬で恋に落ちちゃうなんて、思わなかった」



しっかり者の麻莉ちゃんがこんなに焦ってるところ、初めて見た……。



本気で好きなんだ。

芹沢先輩のことを。




恋をすると、女の子は可愛くなる。


そうよく聞くけど、あれって本当だったんだ。



乙女な顔になってる今の麻莉ちゃんは、とってもとっても可愛くて。


女の私まで、ドキッてしちゃった。



単なる錯覚かもしれないけれど、キラキラと、星がきらめいてる気さえしたんだ。