まるで、熟した林檎のような恋でした。





気になる?

……えっ!?



それって、つまり、そういうこと!?




内心仰天してる私に、麻莉ちゃんはゆとりを取り戻しつつ、オムライスを一口頬張った。


口の端についたケチャップを、ペロリと舐めとる。



「意外だって思ってるんでしょ」


「あ、バレた?」


「ふふっ、顔に書いてある」



嘘っ!

即座に顔を両手で隠す。


そしたら、大きめのカーディガンの袖口が、ずるずると滑り落ちていった。



身長の低い小柄な私には、制服は全部若干サイズが大きい。


特にカーディガンはダボダボで、そのままにしていたら手のひらが隠れてしまう。



だけど、いいの。


このカーディガンは、特別。




「あたしだって、まさか、って思った。芹沢先輩、あたしのタイプじゃないし。見た目なら、どちらかというと更科先輩のほうがタイプだし」



更科先輩。

いきなり飛び出した言葉に、ピクリと反応してしまう。




『俺、りんごちゃんのこと、もっと知りたい』


『真っ赤な頬とか、ふとした仕草とか、キラキラした笑顔とか、全部、気づいたら好きになってた』




つい先日の甘酸っぱい囁きに、心臓の裏側がむずがゆくなる。