彼氏でもないのに、立派に嫉妬して。
バカみたいだろ?
ヤキモチを妬いたって、俺の心が狭くなるだけ。
言葉にせずとも、伝わればいいのに。
俺の心は、きみでいっぱいだって。
「りんごちゃん」
唇からあっけなく漏れた、囁き。
隣を見てみれば、ぎりぎり届いたようで、ぱちぱち瞬いている。
ほのかに甘い匂いに侵されて、体温が1度上がった気がした。
「……って、呼んでもいいか?」
「えっ」
くるくるした明るい茶色の髪で、赤く染まった耳を隠す。それから、緩く、頭を縦に振った。
今「好きだ」と告げるのは、反則だろうか。
「俺、りんごちゃんのこと、もっと知りたい」
つぶらな瞳が、先ほどとはまた違う潤み方をしている。
まるで、熱に浮かされてるよう。
「りんごちゃんにも、俺のこと、知ってほしい」



