まるで、熟した林檎のような恋でした。





小佐田には悪いが、可愛い返答のおかげで大分緊張がほぐれた。


今度は俺が、小佐田の緊張をほぐす番だ。




「今日は臨時マネージャーありがとな。皆、助かってたよ」


「ほ、ほんとですか?」



おずおずと視線をこちらに仰ぐ。

大きく頷けば、よかったぁ、と肩を撫で下ろした。



「1人だったし、急だったはずなのに、手際よく仕事してて。すごいな、って思った」


「そんな、すごくないです!」



かぶせ気味に謙遜しているけど、本当にすごいと思ったんだ。


俺だったら、余計な仕事を増やしてしまいそう。小佐田みたいに効率よく、テキパキできない。



「あ、でも、手際よく見えたのは、慣れてるからかもしれません」


「慣れてる?前にもマネージャーをしたことあったのか?」


「はい。私、中学の頃、バスケ部のマネージャーをしてたんです」



そうだったんだ。

いいな、羨ましい。小佐田がマネージャとか、最高に俺得だ。



「高校ではやらねぇの?」


ていうか、俺がしてほしい。



「本当はやりたくて、見学にも行ったんですけど……」



仮入部期間初日を思い出す。